こんにちは、坂井です。

 

去年‘髪の毛のカラーチェンジをしたい’というお客様の要望をいただきました。

 

その方はヘナを家で定期的にされていました。

 

ヘナ毛のカラーチェンジは難しいということで、その時はお断りさせていただきました。(ごめんなさい(>_<))

 

ばっさり髪の毛をカットして帰られたので、その毛束をいただき検証してみました。

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左から何もしてないヘナ毛、カラー剤の1番明るい色で染めた毛束、ライトナーという脱色剤を使用した毛束。

 

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次にライトナーを2回やってみた毛束。

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浸透促進液(薬液が浸透しやすい処理剤)を使用し、左半分ライトナー、右半分ティントコントローラー

3枚の写真ともほとんど差がわがりません( p_q)エ-

 

最終手段はブリ―チですが、そこまではせず、こんな感じで検証終了。

 

私達が仕事をしている中でお客様から髪の毛を明るくしたいというリクエストがあります。その中でもそんな要望にお応えできない場合、そんな理由をいくつかあげたいと思います。

・髪の毛のダメージがストレートやカラー、パーマなどで履歴が複雑になりすぎていて傷んでいる場合。

・ホームカラー(トリートメントカラー、ヘナカラー、白髪染め、黒染め)などで履歴が複雑になっている場合。

・お店での黒染め、白髪染め、トーンダウン、漢方カラー、ヘナカラーで染めている場合。

 

といくつか条件が出てきましたが、それはなぜできないのか説明させて頂きますね。

 

まずダメージがひどい髪の毛の場合、カラーをしたことによりビビり毛になってしまったり、髪が傷み過ぎて大変なことになってしまいます。

髪の毛の中は複雑でして、薬液が残留してる場合もありますし(※うちのお店では薬剤除去はしっかりしてますよ(*^^)v)薬液に含まれているアルカリ剤というのは髪の中の栄養分を溶かしてしまうので、履歴が複雑になればなるほどダメージを受けやすい髪になっているのでできない場合があります。

 

次に、ホームカラーとお店でのカラーについてですが、両方とも暗めなカラーの場合、明るくするのは難しいです。

暗めなカラーが重なった髪の毛がなぜ明るくできないのか?

まずは、カラー剤の特徴を簡単に説明しますね。

カラー剤はメラニン色素の脱色と染料の発色が起こり髪の毛の明るさと色味を出していきます。

ライトナー(脱色剤)メラニン色素を分解して髪を明るくします。

ブリーチ剤(脱洗剤)メラニン色素と酸化染料を分解して明るくします。

なんだか、わかりにくいですね(>_<)

では、ちょっと違うかもしれませんが、イメージが湧きやすいように、ライトナーを色柄物用ハイター、ブリーチ剤を普通のハイターとしてみましょう。

どちらもハイターではありますが、色柄物用ハイターは洋服の色はそんなに抜けないですよね。

そこでなぜ暗めなカラーが重なった髪の毛が明るくできないのか?という疑問に戻るのですが、

絵具で色をどんどん重ねていくとわかると思いますが、色が重なれば重なるほど複雑になっています。これを初めの色に戻したくても戻らないですよね。

なので、色味が暗めなカラーほどカラー剤ではコントロールができなくなってしまうのです。

明るくする為にはブリーチ剤を使用して、染料とメラニンを両方削ってしまえばできるのですが、ハイターを使用した洋服やふきんを想像しての通り、ブリーチにはダメージという大きなリスクがあります。

もちろんブリーチしただけでは色味がでていないので、そこからカラー剤をのせてしまうと更なるダメージが進んでしまいます。

 

そんな理由もあり、お断りさせていただくことがあるのでご了承ください。